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クリエイティブ分科会 活動報告詳細
2016年9月14日 第10回クリエイティブ分科会(無料セミナー)開催
「クリエイターのためのキャラクタープロデュースとライセンスビジネス」
場所:日本経済広告社 大会議室
テーマ 「クリエイターのためのキャラクタープロデュースとライセンスビジネス」
SonyCreativeProductsInc.(SCP)コンテンツ事業本部 横関悦子氏
内容 セミナー

一般社団法人キャラクターブランド・ライセンス協会(以下CBLA)は2016年9月14日、第4回クリエイティブ分科会「クリエイターのためのキャラクタープロデュースとライセンスビジネス」と題し、SonyCreativeProductsInc.(SCP)コンテンツ事業本部の横関悦子氏にキャラクターの開発デザインやライセンス実務についてお話いただいた。

プロパティライツビジネスとはキャラクターなど国内外のさまざまな知的財産権(著作権/商標権/意匠権など)を開発・管理し、第三者(ビジネスパートナー)に許諾して商品化やサービス分野へのトータルマーケティングを行うことで対価を得るビジネスのこと。
SonyCreativeProductsInc.にはPEANUTS(スヌーピー)やスポンジ・ボブ、バービー、PINGUなどの海外キャラクターやタマ&フレンズ、うさぎのモフィなどの国内のキャラクター等、誰でも知っているお馴染みのプロパティを幅広く取り扱っており、横関氏は、アートディレクターとしてPEANUTSを中心に、日本市場に合わせた様々なキャラクターやブランドのライセンスビジネスに携わっている。

「プロパティライツビジネスの話をするにあたり重要になってくる知的財産権ですが、知的財産権とは著作者・著作隣接権者を保護し、「文化的所産」の公正な利用と発展を促すためのもので最終的にはそれが「文化の発展に寄与する」ということを目的とした法律です。キャラクターの商品企画は書籍・衣料・雑貨・イベント・アミューズメント・セールスプロモーション・キャンペーンなど多岐にわたるものとなりますが、私たちが行っているのは単に「使用する権利を貸す」ということではありません。
創出物をクリエイティブやマーケティングによって「どう活かしていくか」が重要であり、キャラクターの世界観を守りながらエンドユーザーに対して「どう表現し、どう感じさせるか?、何を楽しんでもらうか?」を考えていくことがとても大切になります。
ライセンシーの皆様にはキャラクターはもちろん、作者のスピリットをご理解いただくミーティングや、ガイダンスをしっかり行います。魂のこもった商品だからこそ、エンドユーザーにも受け入れられると感じているので、「作者が伝えたかたったものは何なのか」「このキャラクターの魅力は何なのか」ということをしっかり商品化にも反映してもらえるよう、お伝えしていくことも我々の役割だと感じています。また、商品企画いついてはそのキャラクターがヤング、ファミリー、アダルトなど、どのターゲットに受け入れられているのか、どのターゲットに訴求すべきかを分析・把握しておくことが求められます。商品のキャンペーンにキャラクターを使用する場合、その商品のターゲット層に見合ったキャラクターをチョイスすることが大事ですね。と横関氏。(手当たり次第ということではなく、綿密に作り込まれ厳選されたプロモーションを展開していく)
「PEANUTSでいうと、女性を中心にローティーンからシニア層までも幅広く大変人気があります。また、男性にも好感度が高いという世代性別に関わらずに愛されているブランドですが、さらに深くPEANUTSについて知っていただくために今年4月に、2年半の期間限定で、アメリカ、シュルツミュージアムの世界初のサテライトとなる「SNOOPY MUSEUM TOKYO」をオープンさせました。原画の息づかいが感じられる展示構成を目指すとともに、ここでしか手に入らない商品を展開するミュージアムショップを通じて、試行錯誤を重ねながら皆様によりよいアプローチができるよう取り組んでいます」 今期は「MANY Faces of Snoopy」というテーマで「今までに見たことのないスヌーピー」を軸に展開しているそう。「その中でも「Happy Dance!」は起こしたい「ムーブメント」のひとつ。実はスヌーピーって、嬉しいととっても幸せそうに踊るんです。このスヌーピーのHappy Danceをオフィシャルサイトや動画などでご紹介しながらエンドユーザーの心にしっかりと届いたタイミングで商品化されたものをお客様にお届けするプログラムを推進しています」こういった「ムーブメント」を牽引していくのも横関氏を筆頭とするクリエイティブ・マーケティングのセクションだ。市場に訴求していく「アクションは何なのか」テーマを設けることが重要になるが、ぬいぐるみや雑貨などは商品化に一年以上かかる場合もあるため、コミュニケーションプランを見越した上できちんとしたマーケティングを行うことが必要になる。(スヌーピーの「Happy Dance!」見る人も何だか幸せになってしまうその魅力を伝えていきたいと横関氏)
PEANUTS(ハッピーダンス特設サイト)

新しい取り組みBANDAI×SCP Project「karada animal Zookies」「これはBANDAIとSCP両者の特質を掛け合わせることで可能となった協業プロジェクトで、ゼロから新ブランドとしてキャラクターを作りしました。商品開発力とマスへの影響力、ビッグヒットの成功体験が豊富なBANDAIさんと商標、版権、海外プロパティのローカライズ化を僭越ながら得意とする弊社での取り組みとなっています。会議は女性向きかつ多様性のある「妖精」をキーワードとしてスタートし、ブレーンストーミング、ケーススタディからスクラップアンドビルドを繰り返し具体的な案に絞りこんだ内臓を動物にした(!)「karada animal Zookies」というキャラクターが生まれました。
「なぜ臓器?」と思われることと思いますが、近年ゆるキャラが氾濫する市場のなかで国籍や年代を超えて、より身近に感じていただけるキャラクターとはなにか?というのをまず考えたんです。そこから雑貨に落とした時にいかにオシャレに見えるかや、女性の心をぎゅーっと掴むギミックをどこにプラスするのかなどクリエイティブでの打ち出し方の検証をして20代以降の女性にも受け入れられるようおしゃれ感を大事にしようという方向性になりました。メインのグッズであるぬいぐるみはキャラによって使ってる素材が違うというこだわりもあります。心臓をモチーフにしている「ドキドキうさ子」のほっぺはそばかすがビーズになっていたり、足には「血管」を表現したリボンがついていたりと、単純な可愛さだけではなく20代の制作担当者が「自分がほしい!」と思えるような「大人かわいい」が主軸となってデザインされています」(『Zookies』は「臓器(Zouki)」と「動物(Zoo)」を掛け合わせた動物キャラクター。人間の体の中の「体の島」に住んでいる設定のもと、唇をモチーフとした「チュリッピー」をはじめ、胃袋の「いぶくろう」、心臓の「ドキドキうさ子」など7つの臓器をモチーフにした動物キャラクター)公式ホームページ:『Zookies』
フォルム、タッチ、スタイルの検証を繰り返し、商標調査後、着地を見据えてスタイルガイドを作成、そこから商品化イメージの具体例を作成。ライセンシーや流通のためのプレゼンを行い、認知を広めるためにラインスタンプ、オウンドメディア立ち上げなどを推進中。広告塔として単にモデルを使用するのではなく、マイクロインフルエンサーを起用し、少しずつ外堀を埋めていくというユニークな方法を採用。このライセンス事業はこの9月に、業界リリースしたばかりだ。
「発表までに実に2年もかかりました。先の見えない打ち合わせ、どこに向かうべきかが、見いだせずに立ち止まる瞬間もありましたが要所要所でクリエイターから絵が上がってくると、会議が一気に動きだしたりするんですよね。
クリエイティブが寄り添うとアイディアが膨らみやすいというか、やはりそれがものづくりの強さや醍醐味だと思っています。Zookiesはようやくスタートに立ったばかりで、こうすれば良いという方程式があるのではなく試行錯誤の中で育てていく形になると思いますが、今後の展開に期待してもらえば嬉しいです」常に話題性を作りながら幅広いターゲットに愛してもらうためにできることは何か、どこにビジネスチャンスがあるのか、分析するのが大切と語る横関氏。

積極的に多くの具体的な質問も飛び交う中、根底に流れるものがキャラクターそして著作者への尊敬と愛情に基づい ているということがお話の端々から伺えるセミナーとなった。

くすきはいね
コトバ&グラフィックデザイナー・アートディレクター。
広告制作、リーフレットや名刺、HPのデザイン・制作までお仕事承ります。
文房具カフェ」プロデュースも。
食べること、飲むこと、笑うこと。ワインだいすき。コスメだいすき。